PDF文書から文字を抽出してテキスト化したい場面は、ビジネスや学習で頻繁に発生します。スキャンしたPDFや画像化された文書を検索可能なテキストに変換するOCR(光学文字認識)技術を活用できる無料ツールを、用途別に詳しく紹介します。
Contents
オンラインで手軽に使えるWebベースツール
1. Smallpdf OCR
URL: https://smallpdf.com/jp/pdf-ocr
デバイスを問わずブラウザから利用できるクラウドベースのOCRサービスです。PDFファイルをドラッグ&ドロップするだけで、数秒でテキスト化が完了します。多言語対応で、スキャンしたPDFからでも選択可能なテキストを抽出できます。
特徴:
- クラウドベースでデバイス不問
- シンプルな操作性
- 高速処理
- 多言語対応
2. ILovePDF OCR
URL: https://www.ilovepdf.com/ja/ocr-pdf
豊富な言語選択肢が特徴のオンラインOCRツールです。英語、日本語、中国語(簡体字・繁体字)、アラビア語など100以上の言語に対応しており、文書の言語を正確に選択することで認識精度が向上します。
特徴:
- 100以上の言語対応
- 言語選択による精度向上
- 無料で利用可能
- 数学記号・方程式の検出機能
3. EzOCR
URL: https://ezocr.net/
登録不要で即座に使えるシンプルなオンラインOCRサービスです。PDFだけでなく、JPGやPNG形式の画像ファイルからもテキスト抽出が可能で、スマートフォンやタブレットからも利用できます。
特徴:
- 登録・ログイン不要
- PDF・画像ファイル対応
- モバイルデバイス対応
- シンプルなインターフェース
高機能な無料ソフトウェア
4. Tesseract OCR
URL: https://github.com/tesseract-ocr/tesseract
Googleが公開するオープンソースのOCRエンジンで、機械学習(LSTM)技術を活用した高精度な文字認識が特徴です。100以上の言語に対応し、コマンドラインやPythonプログラムと連携して大量処理の自動化も可能です。
特徴:
- Google開発のオープンソース
- 機械学習による高精度認識
- 100以上の言語対応
- プログラミング言語との連携可能
- 大量処理の自動化に最適
5. Free OCR
TesseractエンジンをベースとしたWindows向けOCRソフトウェアです。PDFスキャンに加えて、デジタルカメラやスキャナーといったTWAINデバイスから直接読み取りが可能で、多様な入力方法に対応しています。
特徴:
- Tesseractエンジン採用
- TWAINデバイス対応
- Windows専用
- 多様な入力方法
6. Boxoft Free OCR
URL: https://www.boxoft.com/free-ocr/
英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、ロシア語、イタリア語、ポルトガル語など多言語対応が特徴のOCRソフトウェアです。スキャナーとの直接接続機能があり、紙文書の電子化作業を効率的に行えます。
特徴:
- 多言語対応
- スキャナー直接接続
- 紙文書の電子化に特化
- 使いやすいインターフェース
クラウドサービス統合型
7. Google Drive OCR
URL: https://drive.google.com/
Google Driveに内蔵されたOCR機能は、PDFファイルをアップロードしてGoogleドキュメントで開くだけで自動的にテキスト化されます。200種類以上の言語に対応し、変換結果はGoogle Docsとして編集・共有が可能です。
特徴:
- Google Driveに統合
- 200以上の言語対応
- 自動テキスト化
- 編集・共有機能
- クラウド保存
8. Adobe Acrobat Online OCR
URL: https://www.adobe.com/jp/acrobat/online/ocr-pdf.html
Adobe公式のオンラインOCRサービスで、7日間の無料体験が可能です。高精度な文字認識に加えて、PDF編集機能も利用でき、プロフェッショナルな文書処理に対応しています。
特徴:
- Adobe公式サービス
- 高精度認識
- PDF編集機能
- プロフェッショナル向け
- 7日間無料体験
macOS専用ツール
9. macOCR
URL: https://github.com/schappim/macOCR
macOS向けのコマンドラインOCRツールで、画面上の任意の範囲を指定してテキストデータを抽出できます。抽出結果は標準出力とクリップボードの両方に出力され、画像の一部からの文字抽出にも対応しています。
特徴:
- macOS専用
- 画面範囲指定機能
- クリップボード連携
- コマンドライン操作
- 部分抽出対応
選択のポイント
用途別おすすめ
簡単な作業: SmallpdfやILovePDFなどのオンラインツール 大量処理: Tesseract OCRによる自動化 継続利用: Google Drive OCRでクラウド管理 高精度要求: Adobe Acrobat Online(有料プラン) プログラミング連携: Tesseract OCR + Python
注意点
無料OCRツールには以下の制限がある場合があります:
- 複雑なレイアウトの認識精度低下
- 手書き文字の認識困難
- ファイルサイズ制限
- 処理回数制限
- セキュリティ面での配慮が必要(機密文書の場合)
まとめ
PDF OCRの無料ツールは用途に応じて使い分けることが重要です。簡単な作業にはオンラインツール、大量処理や自動化にはTesseract OCR、継続的な利用にはGoogle Driveが適しています。各ツールの特徴を理解して、作業効率の向上に役立ててください。
文書のデジタル化は業務効率化の第一歩となるため、適切なツールを選択して積極的に活用することをおすすめします。
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